ここには私と同じものが好きな人しかいないんだなっていう空間が割と好き。私よりも明らかに愛が深そうな人が溢れるくらいいて、私の "好き" なんて彼らには到底及ばないんじゃないかと思うことも多々あるけれど、やっぱり同じものを好きな人を見ていると気持ちがいい。
この間の上野動物園がまさにそれだった。上野動物園といっても、パンダの観覧待機列がすごかった。
現在の上野動物園は双子の赤ちゃん(シャオシャオとレイレイ)とそのお母さん(シンシン)は事前抽選制になっており、父(リーリー)と姉(シャンシャン)は列に並べば時間は限られているが見ることができる。
シャンシャン観覧は連日長蛇の列をなしているようで、しかも6月はシャンシャン5歳バースデー(6/12)とシャオシャオ・レイレイ1歳バースデー(6/23)。上野がここぞと盛り上がっている時期であり、なんなら双子バースデーの前日の6/22が来園日だったのでかなり覚悟をして臨んだ。それでもその日は20分前後の待機列だった。双子が生まれる前とかは30〜40分くらい並んだ記憶がある。それに比べれば楽勝かなといった感じ。よかったよかった。
入園ゲートのすぐ近くにシャンシャンのいるパンダ舎があるので、来園即意気揚々と並ぶ。この列に並んでいる人、ほとんどがパンダ好きである。カバンには歴代のシャンシャングッズがついていて、肩や首からは大きな望遠レンズがついたカメラがぶらさがっていたりする。そういう大きなカメラを持っている人は大体全身ブラックコーデ。なぜなら動物と観覧ゾーンを隔てるガラスに自分の姿を反射させたくないから。おそらく私の前に並んでいる人もそう。2人で仲良さそうに話しているが、明らかに年代も異なっているし、列の後ろに並んでいる人に挨拶したりもしている。きっと2人はパンダ仲間だ。
そんな2人の後ろに並んでいる私だって「物心ついた頃からパンダが好き」というのを割とキャッチフレーズのように自己紹介の際使っているレベルのパンダフリークだが、何にも考えていなかったので普通に白いTシャツにデニムスカートを着てきてしまった。やらかしたな。カバンには何もついていないし、首から一眼カメラは下げているがレンズは標準だ。申し訳程度にパンダのイヤリングをつけているが、こんなもの誰にもアピールにならない。
上には上がいるなぁ、、、、と思う。
職場にも伝説的なパンダ好きの上司がかつていたらしく、私がパンダグッズを集めるのが趣味だと書いたプロフィールを読んだ人たちからよく話を聞かされた。どうやらお金を出して中国のパンダの里親になったとか。そんな制度があること自体知らなかった。まだまだだなぁ。人生で一度くらいは中国のパンダ幼稚園には行ってみたいと思っているが、和歌山のアドベンチャーワールドで発狂していた私なので、そんなパンダ好きのメッカに行ってしまったらどうなるかわからない。それでも上には上がいるので、、、、
そんなことを考えている間にも列はどんどん進み、シャンシャンと対面する瞬間が来た。前にいる2人がサッとカメラを構える。片方のおばさまはカメラの上にスマホを固定し、ムービーも一緒に回していた。何それすごい。そんな固定するやつどこで売ってんの、、と気を取られていたが、私もカメラを構えた。
めちゃめちゃ寝ていた。
私シャンシャンが動いてるとこ未だに観たことないんだよなぁ、、、、
でもこんなに顔が見えたのは初めてかもしれない。5歳の誕生日おめでとう。
この日私が来園したのは運良く双子観覧の抽選が当たったからで、昼過ぎの観覧時間を前にグッズを見てまわるなどした。
この日のお昼ご飯。
スーベニアカップ欲しさに東園と西園それぞれでプリンと杏仁豆腐を食べて回る。口の中が甘すぎて喉が渇いた。なんか昼過ぎにはめちゃくちゃ暑くなってきたし。
観覧時間前にぶらぶら他の動物も見た。
キリンデカい。めっちゃ柵の方まで来てくれて、ちびっこが大喜びだった。よかったなぁ。
近くのカバのネームプレートを見たおばさま達が何やら話していたので、私も覗いてみた。
あぁ、今日誕生日なんだ。
双子たちの影に隠れてしまったけれど、誕生日なのね。
お誕生日おめでとう。君に幸あれ。
ハシビロコウは相変わらずの人気。人だかりができていた。
動かない鳥として人気を博しているが、普通に毛繕いとかして動いていた。
待ちに待った双子・シンシン観覧。
シンシンは背を向けて一心不乱に笹を食している。
双子はどこだ、、、!
いた、、!お尻だ!!!
上がシャオシャオで下がレイレイらしい。
最早 "らしい" という感想になってしまった。
こっちも寝てるのか、、、と思った次の瞬間。
わかりづらいがシャオシャオの足が上がり
寝返りをうった。何これ。かわい。
この後の短い観覧時間はずっとこの体勢から動かなかったので終わり。
でも貴重な親子3ショットが撮れたので満足。そのうち3頭バラバラになってしまうのでね。
最後に父のリーリー。
こちらも背を向けて笹を食していた。
ゴリラもみたかったのだが、何故かガラスの中には誰一人としていなかったので諦め。
最後にワンモア・シャンシャンチャンス。
おまんじゅうみたいに寝ていた。
そのまま退園。
帰りに御徒町で下車し、上野案内所というパンダグッズをたくさん売っているところに寄って帰宅。
あとあと考えてみると、あの日仕入れたパンダグッズの合計額は結構なものだった。他人に言うと引かれるかもしれない。
たぶん、上には及ばない部分もあるが、私も立派なパンダオタクなんだと思った。