冬を楽しむための作戦

本当はその日はリュックを探すつもりだったのに。なぜかコート探しのファッションビル一棟しらみ潰し大作戦を決行している。リュックのお店がなさそうだからといえど、180度くらい異なるものを探している。始めてしまったものは仕方ない。やったりましょう。最高のコート、見つけたりましょう。
ビル一棟しらみ潰し作戦は、今も着ているお気に入りのグレーのロングコートを母に買ってもらった時にも発動した作戦だった。たぶん今思えば結構な金額がするコートだったんじゃないかと思う。あの時は色も形も大体目測がついていて、そのデザインに沿わないものはナシ!という感じでサクサクと進めていけたけれど、今回の条件はそんなにピンポイントに理想のコートが絞れているわけじゃなかった。

①ちゃんとした素材で長く着られる
②ロングだけど重くない
③毛玉ができづらい
④オーソドックスなデザインだけど人と被らない

こんな感じのざっくりしたイメージしかなく、あとはまぁブラウン系かなぁ、、、?というホワーンとしすぎたもの。こんな状況でしらみ潰し作戦をしてしまっていいのだろうかと一抹の不安はよぎるけれど、流れるように始めてしまったのでもう戻れない。地下一階は可愛いが予算を少しオーバーしていて、その上たぶん流行り廃りのあるデザインだよなぁというものがあった。デート服の定番のブランドだし、ちょっと可愛すぎるかもしれん。他のお店もあまりピンと来ず上へ。
一階では部屋のようになっているおしゃれなお店にちょっと入ってみる。わかってる、こういうお店、お高いんでしょう?チョコレート色のロングコートがあり、いいかも!と思ってしれっと値札を見てみると、ゼロが一個多かった。撤退撤退!
二階の店頭にシンプルだけど細部が可愛いロングコートが展示してあって、可愛いね、と見てみるとタグに「MACKINTOSH」と書かれていた。撤退の姿勢をしながら値札を見る。撤退撤退撤退!!やっぱマッキントッシュって高いけどその分デザイン性が高いんやねぇ、、、
三階では彼にもコートを着させてみる。阿佐ヶ谷の古着屋で似合いそうだから着てみてもらったスリムなチェック柄チェスターコートの亡霊を、私は探し続けている。やっぱりあの時私が買えばよかった、、、かなり似合ってたから、、、今日着てもらったのはスリムな薄いブラウンのステンカラー。やっぱスリムシルエット似合うわね、、、少し購入を迷っている様子。ちょっと様子をみることに。
同じフロアに、コートがたくさん売っているお店があって、ちょっと好きそうな雰囲気だったので入店。鮮やかなブラウンのコートが目に入って試着させてもらう。悪くないかも。ていうか軽い。ビックリ。裾にスナップがついていて、折り曲げて留めれば短い丈にもなるという驚き。隣にあったネイビーのコートもデザインが気になって試着。オーソドックスぽいデザインだけど、着てみるとどことなくオシャレを感じる。シルエットがかなりしっくりきて、これは似合っているなと直感でわかる。そして軽い。感じのいい店員さんが一生懸命説明してくれて好印象。どっちも似合ってると思うよ、という彼に「彼氏さんやさし〜〜い!」と言っていて笑ってしまう。かなりいいな、、、と思って値札を見ると、予算はオーバーしている。あ、でも値札に「マッキントッシュ ジャパン」って書いてある。系列なんだ、、、、フゥン、、、とはいえまだ三階なので一旦検討モードに入らせてもらって店を後に。
四階でもコートがずらっと並んでいるお店があって、何となく気になった色とデザインのものを試着。ギャルっぽい店員さんがついてくれて、別のデザインのより薄めのブラウンのコートを持ってきてくれる。着てみると色が似合っていてしっくりくる。店員さんが同じものを3年着ているらしく、あったかいし毛玉ができないと熱弁してくれた。毛玉のストレスについて二人で熱く語る。わかる。わかるぞ。今日はコートをお探しですか?と聞かれたのでそうですと答えると、コートを探す客はビルの地下一階から上まで攻めがちだと教えてもらう。その通り過ぎて笑っていると、「今何店舗目なんですか〜?ヤバ!!笑」とのこと。ヤバいよね。結構いい感じだったので検討リスト入り。
その後も上へあがり、色がイメージ通りのものを着てみると実際は堅くなりすぎてそんなに似合わなかったり、色と形はよいけれど素材と安価すぎるのが逆に心配になるなどして、最上階にたどり着いた。もう訳がわからなくなってきている。横並びになっているビルも少し攻めて、一通り見たこととした。
そして、私は。
三階へ戻り、ネイビーのロングコートを再び試着。
うん、これが。
私のためのコートです!
予算よりだいぶオーバーしているけれど、結局ブラウンじゃないけれど。これ以上はない気がした。まぁほら、来月ボーナスあるし、、、、といえどもドキドキしながらカードで決済。先ほどの店員さんにレジを打ってもらった。せっかくなら接客して説明してくれた人から買いたいもんね。売上つけられるらしいし。
大きな紙袋を受け取り、ビルを後にする。帰りの電車中も「がんばりすぎちゃったかもしれない」「ほんとにあれでよかったのかな」と少し心配になる。
でも帰ってから再び袖を通した時に「やっぱこれじゃんね」とニコニコしてしまう。いい買い物ができたと思う。しらみ潰し作戦、大成功でしょう!
今年の冬から、長く付き合っていこうね。いい冬を迎えていこうね。
そしてここからしばらくは、ちょっと節約しようね、、、、、