ぺちゃんこ

 

なんとなく、小さなことをずーっとモヤモヤ気にしたまま夜勤明けの朝を迎えた。他人の言動に感情が左右されやすいのでこういうことは結構ある。他人の考えなんて読めないし、私自身が気にしすぎなこともあって大体は大したことないケースの方が圧倒的に多い。

わかってはいるんだけど、気にしちゃうんですよね〜〜

帰宅時刻は11時くらいで、天気は晴れ。前日に洗濯をしたので全然溜まっていないのだけど、パジャマのまま卵焼きを作ったら卵液がついた菜箸を落として汚してしまった。しょうがない、洗濯するか。

洗うものも少ないので、タイミングを逃しまくっていたものをまとめて洗おうと衝動的に思い立つ。ジーパン、枕カバー、ヨギボーのカバー、これからの季節用のブランケット、シロイルカの抱き枕。ボンボン洗濯機に放り入れ、いつもの手順を踏んでスタートボタン。

ゴウンゴウン回る洗濯機。自分のモヤモヤも洗濯されればいいのになぁなんてJ-popの歌詞みたいなことを思う。世の中はそんな風にうまくは回らない。晴れた空にせっせと洗濯物をぶらさげる。シロイルカはぬいぐるみ用のハンガーで。小2の時に水族館で買ってもらったので、もう20年は一緒に寝ている、、、と改めて考えたら自分でもちょっと引いた。マジか。もうかなりペチャンコになっており、中の綿も分離している。それでもかなり愛着がある。ロングセラーの人気商品らしく、あの水族館にまだ同じようなシロイルカの抱き枕は売っているようなのだが、なかなか乗り換えることはできない。でも20年か、、、と考えるとそろそろ潮時なのかもしれない。そんなシロイルカは、ハンガーの上で風に揺られてスヤスヤと寝ている。そういう表情が刺繍されているだけなんだけど、心なしか気持ちよさそう。

部屋には、裸になったヨギボーが転がっている。持っているカバーは2色で、パステルのラベンダーと無難なブラウン。去年の夏のボーナスでヨギボーを購入した時に一緒に買った。明るい色の方がヨギボーぽいよね〜とかいってラベンダーを選んだが、替えカバーも買うと今なら安いですよと店員さんに唆され、もう一枚は無難な色にしよう、、、とブラウンを指さしたのだった。ラベンダーで半年ほど使い、ちょうど去年の今くらいの頃にブラウンに変えた。うちのヨギボーはしずく型なのだが、これがビックリするほどカバーが掛けづらい。カバーに押し込もうとすると押し込んだところからどんどん逃げていく。まるで生きているようだ。一人で替えるもんだから「ちょっとここ抑えてて!」ができない。初めてカバーを替えたあの日は、リングフィットアドベンチャーをやった後だった。リングフィットよりもヨギボーカバー替えの方が絶対消費カロリーが高いと思った。ブラウンに色を変えたヨギボー(しずく型)は、明らかにラベンダーよりも部屋と調和していた。

部屋との調和、カバー替えの大変さ。この二つが相まってそれ以来カバーを替えていなかった。でもさすがに洗濯したいなぁとは常々思っていて、でもめんどくささが勝ってしまう毎日。それを衝動的に、ブラウンのカバーを引っ剥がして洗濯機にぶちこんだのが先程の出来事だった。

しょうがない、替えのカバーをかけてやる。クローゼットからパステルラベンダーのカバーを持ってくる。しずくの先っぽをカバーの先っぽに合わせて摘み、側面をぎゅっぎゅっとカバーに押し込む。押し込んだ横から中身が漏れていく。ア〜〜〜〜〜〜〜、、、、、こんな時誰かがいてくれたらなぁ、、、、、とちょっと思う。それでも前回よりも早くできた気がする。たぶん中身のビーズが前回よりもへたっているせいもあるだろう。なんとかカバーのファスナーをしめる。

明るいラベンダーのヨギボー。うーん、季節的にはこっちが完全に夏だなぁ、替える時季をミスったよなぁ、と思いながらうつ伏せに倒れ込む。気分は晴れたかと問われれば、そういうわけでもない。そのまま波のように眠気がやってきて、気づけば2時間経っていた。

朝のモヤモヤはなんとなく薄れている。ただ単に睡眠が足りなかっただけっぽい。大抵良くない思考に囚われてる時って、睡眠不足なことが多いですよね、私だけ?みんなちゃんと寝ようね。