何もない1時間の使い方

この春から少し職場のシフトが変わり、今までなぁなぁにされていた休憩時間をきっちりとるように、というお達しがあった。
しかし職場の周辺はなにもない。日勤の休憩はお昼ご飯を食べるのに使えばいいが、遅勤の場合でも昼過ぎに休憩時間が設けられており「昼、、くる前に食べたが、、、」となってしまう。要はすることがないのだ。近くにドラッグストアとスーパーはあるので、簡単な買い物をしたり、、といっても1時間は持て余す。さてどうしたものか、、、、と思っていると、職場のおじさんに「図書館がいいよ」と言われた。
職場のほど近くに公立の綺麗な図書館がある。何回か入ったことはあって、一回だけ借りたことはあったけれど休憩の息抜きに行くなんて考えたことなかったな、、、と思いつつ向かってみる。何か蔵書をみてもよかったのだが、カバンの中に読む時間もないのに積読のうちの一冊が入っていたのでそれを読む。
古賀及子さんの新刊『おくれ毛で風を切れ』。好きなECサイトに寄稿しているのがきっかけで手を伸ばしたけれど、かなり良くてホクホクしながら読んでいる。子供2人を育てながら仕事をしている日常の日記をまとめたもので、これを読んでいると私の母が言った「子育てってまぁ大変だけど楽しいよ」という言葉をなるほどこういうことか、、、とわかったような気持ちになる。淡々と描かれている、その中でも捉え方とか見方が私にはまるでない角度であって、とても好きになってしまった。日記まとめはこれが2作目だそうで、しまった時系列的には1作目から読むべきだったな、と思ったけれどもう遅いのである。とりあえずこれを読み終わったら1作目に手を伸ばすこととしよう。
本は好き。好きだけど、どうしても積んでしまう。積んでしまい、積んだ数を数えてヒェ、、と思い、積んでるのになぜか新しい本を買ってそこから読んだりする。積んでいる本を読まない。本は好きだけど、ずっと本を読んでいたいわけじゃない。テレビもみたいし何もせずボーッとしたい時もある。何につけても本が一番!じゃない。そう思うと、実はそこまで本が好きなわけじゃないのかなって思ってしまってなかなか自分から「本が好き」とは言わない。実用書とか新書とか全く読まないし。最近は小説でもなく、エッセイばかり読んでいる。こんなに好きなジャンルに偏りがあって、四六時中読んでるわけじゃなくて、かなり積んでる本があるのって、やっぱりあんまり本が好きとは言わない方がいいのかもしれないなぁ。
と思いつつ、この休憩時間の図書館を利用した読書の時間はかなりリラックスできて、気分転換になることに気づいた。とてもいい時間の使い方だ、これは、たぶん。今後も積極的にこの時間を使って本を読もう。休憩時間に職場を出て図書館に入るの、なんだか悪いことをしてるみたいでドキドキしてしまうけれど、、休憩時間なんだから、いいよね。ね。