本音の遠吠え

 

久しぶりに高校のクラスメイトたちと会った

しばらく(といってもコロナ前くらいから)会っていないのだけれど、あんまり久しぶり感がなくて、ここ一、二年が如何に特殊な時の流れをしていたことを思い知らされた

まぁコロナがどうこうというより、私自身が働き始めたからというのがかなり大きい気はするけれど

社会人の時の流れは恐ろしい

 

とはいえ20代後半に入りたての私たちの一、二年というのは、かなり大きいらしい

何人もライフステージが変化していた

結婚した人、プロポーズされた人、プロポーズした人、同棲し始めた人などなど

来てはいなかったけどその数日前に子供が産まれたとインスタにあげている人もいた

第一次結婚ラッシュというやつだろう

そもそもの前提としてほとんどの人はもうパートナーがいる状態で、高校の頃の「誰が好き」とかいう段階の話でキャーキャーすることはもうできないんだなぁと気づく

 

高校教員になったそのうちの1人の子が「あの頃のうちらと生徒たちを重ね合わせて、この子たちは大人になったらどうなるのかなぁっていうのを今のうちらに照らし合わせて考えたりする」と言っていた

 

クラス1のムードメーカーで、小学生みたいに授業中も騒いでいた男子が実は堅実な人生設計をしていて、それを元に一番最初に結婚したとか、確かにあの頃の私たちでは考えられないことだった

けれど、すでにその片鱗はどこかにあったのかもしれなくて、先生はそれを見抜いていたりしたのかなぁとその話を聞いて思うなどした

 

高校生の頃の私は今思えば無敵だったし、正直何にでもなれると思っていた

あの頃の私が今の私を見たらどう思うかなぁ

それでもって、高校生の私を見ていた先生たちはどう感じるのかなぁ、「思っていた通りだ」とか思われていたら嫌だなぁ

 

そういったライフステージの変化の類の話は今のところ無縁の私は、クラスメイトの話を感心したり、驚きながら聞くしかできなかった

最近それなりに楽しく日々は過ごしているけど、あまり変化のない自分にさすがに少し虚しくなって

そんな「虚しくなった」というところに悲しくなったりした 別に虚しい生活は送っていないつもりだよ 毎日それなりに楽しいよ

 

正直、ライフステージの変化とか、まだよくわからない

 

けれども、人生何があるかわからないのでね

急いで後から後悔するよりはのんびり進めばいいような気もしますし

ゆーてそこまで焦っているわけではないので

 

と言うとめちゃくちゃに負け犬の遠吠えっぽいけれど、焦っていないというのはマジな話で

誰でもいいから恋人がほしいわけでもないし、今すぐに結婚したいわけでもないし、絶対何歳までに〇〇とかいう人生プランもない

 

失恋の歌をたくさん歌っていたaikoだってついに「心の底から結婚したいと思える人」と結婚したし、毎年楽しみにしているM-1グランプリではずっと売れていなかった錦鯉が優勝した

50歳のチャンピオンだ、かっこよすぎる

 

aikoにも錦鯉にも希望の光を見出してしまった私はいよいよ焦らなくなってしまった

 

一応毎年漠然とした人生設計的な目標を立てたりはするけれど、叶えられたことはない

今年も叶えられないまま今日まで来ている

来年は叶えられるかなぁ、叶えられるといいなぁ

それくらいの心持ちで過ごしていく

 

焦って良いことはないんじゃない?知らんけど

 

 

 

忘れじの束

 

私は結構記憶力がいい方らしい

ただ、それが発揮されるのはかなりどうでもいい事柄にのみで、数式とか年号とか、そういうテストの点に結びつくような記憶ではない

 

学生時代のくだらない会話とか、友人の元彼の名前とか、あそこに行ったのは何月何日だったなとか、そういう類のかなり些細なことを覚えていることが多い

 

でもそれはつまり、私が覚えていないときっと誰も覚えていないことで、誰も覚えていないことというのはそれはもう「なかったこと」と同じなのではないだろうか

私は過去にあったことを「なかったこと」にしないという役割を与えられているのかもしれない

 

と言ってしまうとかなり壮大になって、まるで自分が漫画やアニメに出てくる能力者のような雰囲気になってしまうけれど、ただ単にみんなが覚えていないことを覚えていることが多くて驚かれる、というだけの話

 

 

そんなくだらない記憶の中にも、なんとなく忘れたくないものは結構ある

それらもいつか私の中からすらも消えてしまうかもしれないので、ここに書き残しておこうかなと思う

 

中学の頃、女子に対してはかなり無口な男の子がいた

隣の席になった時のテスト期間、ふとしたきっかけでお互いにテスト期間のお昼は以前放送していた『LIONのごきげんよう』を観ているということがわかった

「何が出るかな〜?」という音楽に乗せてふったサイコロの、出た面に書いてある話をするお昼のトーク番組だ

その日以来、彼はかなりの頻度で『ごきげんよう』の話を私にしてくるようになり、テストも終わりそうなある日に

「おい!昨日 "当たり目" でたぞ!!!」

とすごい嬉しそうな顔をして報告してきた

当たり目が出たこと、報告してくれるんだ、、、となんかすごい可笑しくなってしまった

 

それから彼と話すようになったのだが、口を開けばシンプルなオレ様だったので以降は割愛

ただなんとなくこの記憶は私の中でいい記憶として残っているし、覚えておきたい出来事だ

 

 

こういう、普段はあまりない一言で覚えておきたいものはまだある

 

高校の部活友達と横浜で年越しをした日の話だ

たしか中華街から桜木町駅まで真夜中に歩いていた時で、完全にみんな深夜テンションだった

その中の一人が「あのさぁ、相談したいんだけどさぁ」と言ってきた

彼はクラスに一人はいるような、そこまで口数は多くないけど発する言葉がめちゃくちゃに面白いタイプのやつ

相談とかされることがなかったので、なんだ?と思いつつ聞いてみると

「手を冬に繋ぐ時ってさぁ、手、冷たくない?」だそうだ

彼には2〜3年付き合っている彼女がいた(多分現在進行形)

普段は全然そういう話をしないので、彼女がどんな子なのか、どう付き合っているのかなどはほとんど知らなかった

恋愛経験が決して多くない私になぜ相談してきたのかはわからないが、多分彼も深夜のノリもあったのだろう

それでも普段そういう話をしない人がめちゃくちゃに可愛い相談をしてきたので、私はかなりテンションがあがりながらもちゃんと建設的なアドバイスをしなければとピーンときた

「あのね、私の好きなBUMP OF CHICKENの藤原さんは、『スノースマイル』という歌の中で冬が寒くて本当によかったって言いながら彼女の左手を自分の右ポケットにお招きしています」

とドヤ顔で

恋愛経験豊富じゃないので、出たアドバイスはただの引用だった

すると彼は「米津はそんなこと言ってなかったなぁ、、、、」と言いながら納得していた

 

この一連の流れは『スノースマイル』を聴くたびに思い出してしまう

ただの引用しかできなかったけれど、あの瞬間BUMP聴いておいてよかった〜と思ったりした

その後実際に彼が彼女の左手を右ポケットにお招きしたのかはわからないけれど

 

 

他にも、台風の沖縄で可愛い野球部のマネージャーとホテルの窓を開けて大変なことになった修学旅行の話とか、

最寄り駅の大型ショッピングモールのプレオープンに地元が同じの仲良しの友達と帰りに寄って晩御飯を食べようとしたら、どこも混んでて結局サンマルクで食べたこととか、

2011年11月11日11時11分は生物の実験をしていてクラスの男子が11秒へのカウントダウンをしてたこととか

 

だいぶ経ってるけど忘れたくない記憶がたくさんある

普段忘れててもふとした拍子に思い出すこともある

覚えていなきゃいかない出来事はどんどん増えていくけれど、こういう些細な記憶も大切にしていきたい

 

 

と思っていたらお風呂で顔を洗ったのを忘れて2回洗顔をしてしまった

そろそろ脳がキャパオーバーなのかもしれない

 

 

 

鬼を笑かせ

 

今年も、来年の手帳を買った

 

手帳を持つようになったのは高校3年の受験前だった

願書の期限とか試験日とか、色々と整理するためにというのは半ば建前で、ただ単に、図案のスケッチブックとスヌーピーのコラボ手帳が可愛かったから!というのが本当の理由だったりした

 

でもそれから、大学に入ってからは毎年買うようになった

 

予定を手帳に書き入れていくのが楽しい

楽しみな予定を手帳に記入すると、もっと楽しみになる

気の進まない予定も、書くとなんとなく肩の重みが減る

手帳を日記のように使うタイプの人間ではなくても、それだけで買う価値はあるなと思っている

 

友人が手帳に、私と会う日の日付のコマいっぱいに私の名前を飾り文字で書いて、パンダのイラストを添えてデコレーションしているのを見た時はなんだかとっても嬉しくて照れ臭かったことを思い出す

同時にとっても可愛いなと思ったので、それ以来私もすごく楽しみな予定の日付はデコレーションするようになった

そうすると手帳を開くたびにニッコリできる

日付が近づくにつれてどんどん楽しみになって、ウキウキで当日を迎えられるのだ

 

これは自分でも理由は特にないのだが、消えないペンで描くのが好き

予定が変更になることもあるので、そういうことを考えると絶対にシャーペンとかフリクションとかで書いた方がいいのはわかっているのだが、どうしてもしっくりこない

また別の友人が「手帳は茶色のパイロットで書いてる」といって見せてもらってから、私も同じように書くようになった

黒よりも柔らかい感じがしてちょっと可愛い

 

あと、メーカーにもこだわりがあった

LACONICというところの手帳がとても使いやすい

大学2年くらいの頃に少し奮発をして買ってみて感動してから、ずっとここのを使っている

シンプルなデザインで、装飾とかもない手帳だけれど、文字の雰囲気とかページレイアウトとか気に入ったポイントが多い

毎年同じようなデザインのものをしばらく使っていた

 

「手帳を買って、予定を書く」

それだけの行為に、なんとなく特別感を見出していた

これだけデジタル化が進んだ中でも私は紙の手帳を持ち続けているのは、そんな理由からだった

 

 

そんな私だったが、コロナになってから手帳をあまり使っていない

コロナが流行り始めて予定がガッタガタになったあの頃、書いては予定がズレて書き直し、またズレては書き直し、そして結局中止になり、、、と何回もしているうちになんだか嫌になってしまった

ホワイトテープだらけの手帳を開くのが億劫になって、次第に触らなくなった

予定を入れることに対して眉を顰められていたご時世、使う機会もほとんどなかった

2020年の手帳は、ホワイトテープだらけの春から特に予定を入れられることもなく役目を終えた

 

それでも、2021年の手帳は買った

LACONICの紺色の手帳

今年は引っ越しなどで家具の手配があったので、去年よりも使う機会は多かった

けれど、空白の2020年の残響のせいか、なかなか手帳を開く機会も少なく、予定が入っていても手帳には書かないことが多かった

あまり使われないまま、2021年の手帳も眠りにつきそうになっている

 

 

2年連続であまり使わなかったし、今年は買わなくてもいいかな、と思ったのだけど

 

手帳を売り始めた雑貨屋を見ると、なんとなく吸い込まれてしまう私がいた

でもそこの売り場はLACONICの手帳を置いていなかった

しょうがない、と引き換えそうとした時にふと目に入った絶妙な色のピンク

 

使ったことのない大手メーカーのtorincoという手帳で、色々なタイプがでている

そのピンク色の手帳は、日曜始まりのカレンダーに慣れた私にピッタリで、中身も今まで使っていたLACONICに近い仕様だった

 

来年は

今まで使っていたものをやめて、こっちにしてみよう

 

こういう経緯で

今年も、来年の手帳を買った

 

来年は、今までとは違う手帳

この手帳にはいっぱい予定を書き込もう

たくさん楽しい予定を立てよう

「来年のことを言えば鬼が笑う」というけれど、来年は今までとは違う一年になるといいなぁ

 

 

そんなことを思いながら一番最初に書いた予定は、資格試験の受験日だった

勉強しなければ、、、、、、、、

 

 

 

アラビアンナイトが聴こえる

 

友人に「トルコランプを作りに行こう」と言われた時、これ以上ないくらいの即答で「行く」と返した

 

トルコランプというのは、モザイクタイルを散りばめて作られた球型の明かりで、まぁなんとなくアラジンとかの世界を思い浮かべてもらえばわかりやすいと思う

 

いつからかわからないけれど、そういうものがあると知った時から憧れがあった

コロナ禍で地元を散歩していたとき、体験工房があるのに気付いてテンションが上がったものの、結局行けないまま引っ越してしまったなぁ

 

と思っていたら、友人に誘われたのでまさに渡に船といったところ

ちょうどその頃、『世界はほしいものであふれてる』の特番でトルコランプが取り上げられていたのを観たらしい、わかる、私も観てたから

 

そうと決まれば早いもので、予約して店に向かった

日暮里にトルコ料理で有名なお店があって、その系列店が工房になっているらしい

その日はどしゃぶりの日で、工房がある商店街の人もまばらだった

店に入るとかなり不思議な香りがした

あとあと気づくのだが、ボンドの香りだった

 

まず、ランプの形決めから入るのだが、どれも魅力的でかなり迷った

結局ぶら下げるタイプのものにした

事前に説明書の紙の上でガラスを並べて図案を決め、店員さんがボンドをつけて持ってきてくれたベースに決めた図案を貼っていく

デザインは全然決まっていなかったので、実際にガラスを見ながら気に入ったものを選んでいった

店員さんが中心線をつけてくれたおかげでそこまでバランスは崩れることはない

ただ迷いながらつけるとボンドが乾くので注意だ

 

青いランプが素敵だなぁとは思っていたけれど、私の部屋は茶色と白とピンクがベースなので諦めた

 

作業自体はかなり楽しかった

地道に指先を動かしていくのだが、そういえば私幼稚園の頃工作が大好きだったな、、というのを思い出す時間だった

指先にボンドの匂いが移るのすらなんとなく愛おしい

完成する頃にはその匂いがクセになっていた

 

結果、できたのはこちら

 


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なるべくカラフルに心がけたけれど、結局白ベースになってしまった

隣の友人も白ベースに淡いピンクや水色のガラスを貼っていて、おたがい冒険できない日本人だね、、、と笑ってしまった

けれど、思いの外2人のデザインが異なったものになったのは驚きだった

なんだかんだ似たものになるのかなと思っていたものだが、、、

 

この日はこれで終了、あとは職人さんが隙間を石膏で埋めて、器具をつけてもらって完成だ

完成品を受け取りに行ったのはひと月と10日後くらい、まぁ昨日でした

 

ビックリするくらい晴れた日、商店街も活気があって、作りに来た日とはまるで異なる街だった

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(JRのポスターにもなってるアングル)

 

こんなお店あったっけ?などと話しながら工房まで歩く

お互いに写真には撮ったものの、どんなものを作ったのかボンヤリとしか覚えてなくて、楽しみだねぇと言いながら足取り軽く歩いた

工房も大盛況で、満席だった

中に入るとまたボンドの匂いがして、ああそうだったなぁと1ヶ月くらいしか経ってないのに懐かしく感じた

しばらく待ってから点灯確認をする

あんまり長居できないので簡単に確認をして、電球交換の説明をうけた

 

家に帰ってから、ここに置く!と決めていたベッドサイドテーブルに設置する

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この時点でだいぶいい感じだ

 

電気を消して、トルコランプを灯す

 

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おお、、、、、、

かなり良い

 

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パンダも積読も幻想的に照らされております

 

これは夜更かしが捗ってしまう

 

昨日は何の意味もなく寝る前につけたりした

かなりテンションがあがる、眠れなくなる

 

今日も起きてから一回つけては消した

なんなら電気がついてなくてもあるだけで良い

昼の明るい時間でもチラチラと見てしまう

 

もっとこうすればよかったなぁと思う点もまぁあるとはいえ、気に入ったものができてかなり満足だ

作業も楽しかったので別のトルコランプを作りに行くのもアリだなとすら思っている

 

 

また、友人とは体験に行く機運がかなり高まっていて、今は吹きガラスをやりに行こうという話があがってきている

 

 

 

体験、楽しい

 

 

キリトリシャッター

 

社内メールを確認していた仲のいい先輩が「社員証の更新のお知らせがきた!!!!」とはしゃぎだした

うちの職場は5年に1回、社員証の更新がある

これはつまり、顔写真を撮り直すチャンスを意味している

今年入社5年目を迎えたその先輩は、内定式で撮影した5年前の写真を隠すように、かねてより好きなキャラのラバストをパスケースにつけていた

そこまで隠すほど写りが悪いとは思わないのだけれど、確かに今の先輩の方が可愛い

先輩は写真の更新を心待ちにしていたようで、とても張り切って撮り方を調べ始めた

 

その姿を横で見ていた私の社員証の写真は、撮影当日だけすこぶるパーマの調子が悪く、下のイラストのような髪型でどこを見ているかわからないドヤ顔をして写っている

社員証を受け取った瞬間に笑ってしまったほどだ

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(毛先の外カールがエグい)

 

あと3年半、この社員証で過ごす

けれども別に早く撮り直したいとも思っていないし、たぶん撮り直したとしても完璧だと思える写真にはならないだろうと確信している

 

というのも、私は個人写真を成功した試しがないのだ

幼稚園の卒園アルバムで、左右違う太さの三つ編みで不敵に笑っている頃からそう

小学校の卒アルは顎を引きすぎて二重顎になっていたし、中学は笑顔が固すぎた

高校はクラスの集合写真の下に名前が順番に付くもので、個人写真ではなかった

しかしできあがった写真を見ると、初夏の日差しを浴びたアツアツの石畳の上で膝立ちになるために、急遽地面に敷いたハンカチが私だけ丸見えになっていた これがめちゃダサい

隣の子も敷いていたのに、どうしてなの、、、、、

 

ここ最近で一番ネタにしている個人写真は2年前に更新した免許証だ

よく幸が薄い顔になったり、指名手配犯みたいになったりしがちな免許証の写真だが、今回は顔の写り自体は悪くない

けれども

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いやシャツの襟

キャミソール見えまくっとるのよ

これはさすがに撮影者言ってくれよ

 

この写真を友人に見せた数日後、同じように証明写真の襟がヨレたまま撮れたと写真付きで教えてくれた

めでたく「襟めちゃくちゃシスターズ」の結成である

 

 

と、まぁ個人写真について色々なエピソードがある私だが、先日新たに撮影の機会があった

マイナンバーカードの申請だ

自分で撮りに行って書類に貼る作業がめんどくさく感じたので、区民センターに出向いて職員の方に撮影してもらう申請法にさせてもらった

撮影する直前に「この写真、10年くらい使用するのでそのつもりで!」と言われた

その瞬間に鼻の頭にニキビを作ったまま来てしまったことを後悔したがもう遅く、「それではレンズを見てくださ〜い」と言われてしまっていた

 

椎名林檎は『ギブス』という歌の中で「写真になっちゃえば 私が古くなるじゃない」と歌っている

写真はその時の自分を切り取る

どうしても若い自分が残る

中3の終わりに撮った人生で最大体重の写真がパスポートに残り、大学でビックリされたように

きっとこの両サイドの髪の跳ねた社員証も、襟のはだけた免許証も、鼻の頭のニキビのマイナンバーカードも

撮りなおす頃には、本人の自覚はなくとも周りから「若〜〜い!」などと言われるのだろう

 

その頃には何をしているんだろうなぁ

 

そんなことを考えながら撮った写真は、なんとも表現のしがたい顔をしていた

 

うーん、及第点

 

証明写真でバッチリ成功する日は、果たして私に来るのだろうか

 

 

用法と用量を守って

 

2月の引っ越したてのころ、ふと左の下瞼をグイッと広げたら大きなものもらいができていた

痛くも痒くも腫れてもなく、本当に自覚がなかったのでかなりビックリしたことを覚えている

その次の休みの日に家の近くの眼科へ行き、目薬を2つもらって帰った

 

1回1滴、1日4回

1つ打ったら、もう1つの目薬は5分後に

 

忘れないように目薬の袋に書いて持ち歩いた

思い出した時にさし、そのうちに落ち着いたのでさすのをやめた

 

 

それが今月の頭、同じような位置に同じようなのがまたできた

目薬の期限はまだまだ切れていない

同じような症状だし、これを引き続き使えば今回は眼科に行かずに済むなぁとか思ってヘラヘラしていた

 

 

しかしなかなか治らない

原因は明白で

 

 

目薬をちゃんとささないから

 

 

1回1滴、1日4回

1つ打ったら、もう1つの目薬は5分後に

 

 

こんな簡単なことなのに、全然できない

医者に行かなかった分危機感?がないのか、冬になった時よりもかなりの頻度で忘れる

 

そもそも、1日4回さすには職場に持って行かないといけない

職場に持って行ったとして、仕事してご飯食べて仕事に戻って、、という流れの中で完全に目薬のことなんて忘れ去ってしまう

 

あと、1個さしたあとにもう1個さすまで5分の間隔をあけないといけないのもなかなか厄介で、他の作業とかを間に入れるとすぐ忘れてしまう

自分の忘れ具合には失望するくらいだ

 

朝さして、ポーチに入れて職場に持っていき、お昼を食べる時にさす

仕事が落ち着いた夕方とかにもう一回さして帰宅、寝る前にさす

というのが当初の理想のルーティンだったのだけど、とてもじゃないが実現できない

 

そんなことをしていると、なぜかものもらいがまぶたの際に寄ってきて、プクッと膨らんだ

外見では言われないとわからないが、実際には下を向くと異物感がすごく、ふとした時に触ると痛い

あとなぜか同じ位置の上のまぶたの際にもちっちゃいのができかけていた

 

さすがにヤバい、もう一回眼科に行くようかもしれないと思った私は、ちゃんと目薬をさそうというかなり当たり前の事を決心した

 

そこで少しルーティンを変えてみた

デニムのポケットに2つの目薬を入れ、思い立った時にさすようにしたのだ

 

すると、かなりちゃんとさせるようになった

ポーチだと目薬の存在を忘れてしまうが、ポケットに何か入っていると気になってしょうがないからだ

 

2つ目のさし忘れ問題は、さし終わるまでずっと出しっぱなしにしておくということで落ち着いた

 

1回1滴、1日4回

1つ打ったら、もう1つの目薬は5分後に

 

これがちゃんとできるようになった頃、職場の化粧室で鏡を見ながら眼を少しいじった時にポロッと塊が落ちた

こんな治り方することある???

かなりビックリしたけれど、眼の異物感はなくなった めちゃくちゃスッキリ

 

とはいえ、まだなんとなく残っているように見えるので、目薬は続けないといけない気がする

 

ちゃんとしないと再発しそうですし、、、、

 

 

 

これは余談だけれども、目薬をさす際に両方袋から出していたらどっちがどっちの袋に入っていたのかわからなくなってしまった

それ自体はあんまり問題ないのだけど、片方の袋に「懸濁: 点眼時によく振って使用」と書いてある

とりあえず両方振ってからさしてる

 

まぁ振っちゃいけないってこともないでしょ、ないよね?

 

 

 

トアルハレノヒ

 

日曜に会った友人が「明日から仕事だけど水曜日休みだから頑張れる」とつぶやいた

ああそうか、確かに今週の水曜日はカレンダーの文字が赤かった

 

祝日の概念は今の職場にはないけれど、一応休日出勤扱いにはなる

友人にそう伝えると、そこまでブラックな職場ではないと思ったのか少し安心したような顔をしていた

 

 

その日の朝、犯罪評論家のような人が電車内の事件への対策として「電車の中でイヤホンをして音楽を聴かない」とテレビで言っていたけれど、その後番組で流れていた椎名林檎の『罪と罰』がどうしても出勤中に聴きたくなってカバンを漁った

 

そのままの流れで大好きなBUMPが最近出した新曲を聴きながら駅を出ると、小さい女の子が七五三の格好をしていて、ちょうどお母さんがしゃがんで何かを直してあげていた

可愛いものが見れたと思って顔をあげると、空がスッキリと晴れていた

 

その日の日付は、過去の統計的に東京がよく晴れる日らしい

これも出勤前にみたテレビで言っていた

数日寒い日が続いていたけれど、この綺麗な晴れのおかげでぽかぽかとしていた

 

晴れの日に聴くと気持ちの良い曲というプレイリストが私の中にある

東京事変の『透明人間』とかジュディマリの『over drive』とかが挙げられるけど、最近その中にBUMPの『なないろ』が仲間入りした

まさか彼らが朝ドラの曲をやるなんて、聴き始めた中3の頃の私には信じられなかったと思う

今の私でさえとても驚いた

でも、初回放送の日に初めて世界に流れたその曲は思った以上にちゃんと「朝ドラの曲」になっていて、それと同時に彼ららしい曲でもあった

発表された際のインタビューで制作陣のドラマに込めたメッセージに共鳴してオファーを引き受けたと言っていたが、みているうちにその意味がよくわかった

ドラマ内のかなり重要な、核となるセリフを思うたび、私は彼らの『真っ赤な空を見ただろうか』という曲の冒頭を思い出さずにはいられない

他人の痛みとか辛さとか、そういったものに寄り添おうとする姿勢が、ドラマと彼らは似ているなと思った

「ああ、だから引き受けたんだな」と思った時には、もうすでにそのドラマが大好きになっていた

と同時に、今年色々とあった彼らに対してなかなかうまく言葉にできない感情を抱いていたけれど、彼らの伝えたい想いは変わっていないんだなと実感して安心した

 

毎日録画にも関わらず早送りせずに聴いたその曲の、明るい爽やかなメロディを聴きながら通勤路の並木道を歩く

すると、青い空に街路樹の細かい木の葉がヒラヒラと舞っているのに気づいた

今まで毎日通っていた道なのに気づかなかった光景

とても綺麗だなと思って、なんとなくこの感覚を忘れたくないな、と感じた

 

ふとした瞬間に自然の光景がとても綺麗に感じる時がある

雨の日の水溜りに雫の波紋が広がっているところとか、シンプルな晴れ渡った空のどんなマニキュアでも表せない青色とか

そういうのに気づくのは、大体心が落ち着いて余裕がある時だ

ああ私今、結構心穏やかに過ごせてるんだなあ

と思っていると職場に着いた

 

 

スマホばっかりじゃなくて色んなものに目を向けていきたいね

心を豊かに、穏やかに