鳴くはをかし、飛ぶはわろし

 

8月も終わりだというのに夏は終わらない

セミもまだまだ現役で、夏の終わりに鳴くというヒグラシの声すら気配がない

 

最寄り駅から職場まで歩く道は結構木々が生い茂っていて、それこそ初夏の頃は木漏れ日が気持ちよかった

今はあちらこちらでセミが鳴いていて、賑やかな道だ

 

これは私だけなのかもしれないけれど、歩いていてセミの鳴き声が近くなると、このセミはどこで鳴いているんだろうと、つい姿を探してしまう

通っていた高校の、校庭に面した坂道に等間隔で植えられていた細めの木々は本当にセミが見つけやすかった

探すとあっさり見つけられたので、部員たちの外周ランニングの待ち時間に、ボトルを抱えながらボンヤリと何匹いるか数えたりしていたのを思い出す

今の通勤路は比較的背が高くて立派な木々たちばかりなのでなかなか見つけるのに骨が折れる

まぁ通勤途中なので通りすがりに少し目で追うくらいしかしていないけれど

そして運良く見つけられたからといって特に何をするわけでもない

小さい頃なら虫取り網を持って捕まえたりしていたかもしれないが、今は「お、いたな」と思いながら鳴いている姿を遠目でじっくりと観察するだけだ

止まって鳴いているセミを観察するのは面白い

お尻が絶えず動いて音を出しているのだろう

どういう原理なのかはあまりよくわからないし、調べる気もないけど

 

 

ただ、飛んでいるセミはどうしてもダメ

止まっているセミよりもパワーに満ち溢れている

なんか他の虫より飛び方激しくない?

それにすごく質量も感じる、壁に当たる音とか

先日出勤しようとドアに手をかけたところ、ドアの外でジッ!ジジッ!!という音とバチバチという音が聞こえた

とても嫌な予感がしてドアを少し開けてみたところ、案の定セミが迷い込んでいて鳴きながらバチバチと壁や天井やドアにぶつかりながら飛んでいた

思わずヒィィ!!と叫んでドアを慌てて閉めた

時刻は6時、だいぶ近所迷惑だったかもしれない

セミセミで途方に暮れていたかもしれないが、私もこれはどうしよう、、、と真剣に遅刻の3文字が頭をよぎった

幸いすぐに出口を見つけて外界へ飛び立っていったので遅刻はしないで済んだ、本当によかった

飛んでいるセミを見かけると、あぁ、めっちゃテッカニンだなぁと思う

(参照) https://zukan.pokemon.co.jp/detail/291

 

なんとなく忘れがちだけど、テッカニンってセミポケモンなんだよね

ポケモンの世界はかなり憧れがあるけど、街中を80cmあるセミが飛んでいたらかなり嫌だな、重さ12kgて

窓にぶつかったら割れてしまうのでは?

飛ぶのが速すぎて見えないとあるけれど、羽音もすごそうだしぶつかったら怪我しそう

そう考えると普通のセミが飛んでいるのなんて可愛いものなのかもしれない

 

 

これくらいの時期になると、セミファイナルとかセミ爆弾とか呼ばれるものが地面に落ち始める

ハチミツとクローバーでもセミ爆弾の恐怖を語るシーンがあるけれど、マンションのエントランスにこの間落ちていてこれもまた困った

そーっとドアを開いたら動かなかったので無事だった

また、風が強かった日の翌日にめちゃくちゃに通勤路にセミが落ちていた

恐る恐る通ったけれど、そのうちの一匹にめちゃデカいよくテレビで駆除されているスズメバチがくっついていて色んな意味で怖かった

 

 

そんなことを書いている外でも元気にセミは鳴いている

シャワシャワと鳴くのは何ゼミだったっけ

 

8月が終わってもまだまだ夏は続くんでしょうね