雪に乗る

 

「よいお年を」その言葉を街中で聞く時期になった。大寒波列島直撃。粉雪が舞う中、大きなスーツケースを転がしながら駅へ向かう。車を使って空港まで行くつもりだったけれど、冬用タイヤを履かせていないので断念。凍った道をギュルギュルと音を立てて曲がっていく車たちを見て、ヒヤッとする。これは車じゃなくて正解だったなぁと思いつつ、前日夜に届いたばかりのモコモコスノーブーツを履いた足で道をゆく。足元だけ少しも寒くない。強いなこれ。

年一にとれる長期休暇と年末年始休暇を繋げて、世間よりひと足先に仕事を納めた。かなり前に予約した飛行機で帰省する。まさか大寒波が来るなんて想定していなかったので、公共機関でも空港まで行けるかどうか不安だった。前日の夕方くらいから雪が降ったり止んだりで、朝の地面にはうっすら雪が積もっている。それでも晴れ間を狙って早めに家を出た結果、空港までは余裕で到着。あまりにも早く着いたのでお土産をゆっくり選び、空港内のファミレスでご飯を食べる。ファミレスのメニューはまだモーニングしか用意されていなかった。窓の外は木が大きく揺れて、雪が横殴りに降っている。その時館内アナウンスがかかり、乗る予定のフライトが遅延することが告げられた。ア〜〜と思いながら、到着即行く予定だったまつ毛パーマをキャンセル。まぁ今日は飛んでくれるだけありがたいよな、、、朝ドラで風が強くて着陸できないシーンがあったもんね、、、、と思う。ドラマを観ることによって現実で想像力が働く瞬間、かなり好き。まぁドラマだけじゃなくて、小説とか漫画とかでも現実の世界は広がってゆくよね。こういう瞬間をこれからももっと増やしていきたい所存。

保安検査を通って待合所のイスに座る。仕事納めの週はかなりハードで、仕事納めの翌日そのまま空港に来たので疲れが溜まっていた私は、そのまま夢と現実の間を漂いはじめた。足元もブーツで暖かいし。館内アナウンスのたびに目が覚めるけれど、いつまで経ってもゲートへの案内はされない。結局機内に入れたのは一時間以上遅れてのことだった。雪雲を抜けるので、機体はかなり揺れた。まるでジェットコースターのようで、乗り物酔いをしたことがない三半規管つよつよ人間の私でも、ポケモンをプレイしていたSwitchから目を離さざるを得なかった。揺れながらも、無事に目的地へ到着。アナウンスで機長さんが遅れたことに対して謝っていた。いいのよ。

わかってはいたけれど、東京でこのブーツで歩くのは暑いし、完全に浮いているし、暑い。こっちも寒い日だったらしいが、雪が舞っていたあちらと比べるとそこまでではなかった。

 

また一年が終わる。

今年は激動の一年だった。まさに人生の転機だった。去年の今頃、こんな長時間をかけて帰省することになるなんて微塵も思っていなかった。会えなくなってしまった人もいるし、仲のいい人たちから嬉しい報告を聞くことが多い年でもあった。やりたかった仕事の第一歩を踏み出した一年でもある。とにかく人に恵まれた年だった。

とはいえ、夏頃からずーっと新しい土地と仕事に慣れるのに必死だったような気もする。まだ引っ越してから半年も経ってないのね、、、、ようやく心が落ち着いてきたかもしれない。なんだかんだ、愛着が湧いてきているのも感じる。

来年はまた転勤先も開拓していきたいし、周辺の街も行ってみたいな。あと来年こそは海外にも行きたい。行きたいよぉ。

やりたいことはまだまだたくさんあるし、どんどん増えていく。仕事もバリバリ、これからもできることを増やしていきつつも、生活を充実させていきたい。楽しもうね。

そんな感じで2022年最後のブログ、おしまいです。今年もたくさん読んでいただき、ありがとうございました。

来年もまたたくさん書くので、読んでくださると嬉しいです。

それではみなさん、よいお年を。